「会社が倒産したら、連帯保証人である私の自宅も、車も、すべて競売にかけられる…」
中小企業の経営者にとって、会社の借金に対する「個人保証(連帯保証)」は、夜も眠れないほどの恐怖です。
しかし、諦めるのはまだ早いです。
2014年から運用されている「経営者保証に関するガイドライン」を活用すれば、会社が倒産しても、経営者の手元に「自宅」や「一定の生活費」を残せる可能性があることをご存知でしょうか?
今回は、地獄の淵から生還するための切り札、「経営者保証ガイドライン」の仕組みと活用条件について解説します。
「社長が身ぐるみ剥がされる」時代は終わった
かつては、会社の倒産=経営者の自己破産であり、自宅を追われ、路頭に迷うのが一般的でした。
しかし、それでは再挑戦(リスタート)ができないため、国は「経営者保証に関するガイドライン」を策定し、ある一定のルールを守れば、経営者の資産をすべて没収しない運用を始めました。
ガイドライン適用のメリット
- 自宅を残せる可能性がある(華美でないもの)
- 手元資金(当面の生活費)を残せる
- 信用情報機関(ブラックリスト)に登録されない可能性がある
特に「ブラックリストに載らない」というのは大きいです。これにより、再起業や再就職の道が閉ざされずに済みます。
自宅を守るための3つの条件
もちろん、無条件で借金がチャラになるわけではありません。ガイドラインを適用し、自宅を守るためには、主に以下の条件を満たす必要があります。
1. 早期の決断(これが最重要)
会社の資産が完全に枯渇し、ボロボロになってからでは遅すぎます。
「まだ少し資産が残っている」「事業価値がある」段階で、法的整理や私的整理を決断し、金融機関に誠実に申し出ることが条件です。
2. 経営の透明性
会社と個人の資産が明確に分離されていることが求められます。
「会社のお金を私的に流用していた」などの事実があれば、ガイドラインの適用は認められません。
3. 誠実な情報開示
資産隠しは論外です。すべての財産状況を正直に開示し、返済に向けて誠実に対応する姿勢が必要です。
廃業費用がない時の「つなぎ資金」
ガイドラインを活用してきれいに会社を畳む(あるいは再生する)ためにも、弁護士費用や予納金などの「予備費」は必要です。
しかし、銀行はリスケ中の会社に追加融資はしてくれません。
そこで検討すべきなのが、『ファクタリング(売掛金の早期現金化)』です。
借金ではなく「資産の売却」にあたるため、銀行の審査なしで、請求書を即日現金化できます。この資金を元手に弁護士に依頼し、ガイドライン適用の交渉をスタートさせるのが、生存への王道ルートです。
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まとめ:夜逃げや自殺を考える前に
「会社が潰れたら終わりだ」と思い詰めないでください。
経営者保証ガイドラインは、国が用意したセーフティネットです。正しい手順を踏めば、あなたは人間としての尊厳と、雨露をしのぐ家を守ることができます。
最悪なのは、判断を先送りにして資産を食いつぶし、選択肢をゼロにしてしまうことです。
まだ打てる手があるうちに、資金を確保し、専門家の助けを借りてください。
