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飲食店(居抜き)を高く売るコツ|「造作譲渡」と「株式譲渡」どっちが得?

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「店を畳むことにした。内装も厨房機器もまだ新しいから、居抜きで売れば少しは金になるだろう」

多くの飲食店オーナーはそう考えますが、現実は甘くありません。
不動産会社や居抜き業者に相談しても、「造作譲渡代金は0円、もしくは撤去費用がかかります」と言われるケースが後を絶たないからです。

しかし、やり方を変えれば、同じ店でも数百万円、あるいは一千万円以上で売れる可能性があります。
鍵となるのは、「造作譲渡(モノの売買)」ではなく「株式譲渡(M&A)」を選ぶことです。

今回は、飲食店を高く売るためのスキームの違いと、大家さん(貸主)とのトラブルを回避するテクニックについて解説します。

「造作譲渡」と「株式譲渡」の決定的な違い

飲食店を第三者に引き継ぐ場合、大きく分けて2つの方法があります。

1. 造作譲渡(事業譲渡)

内装、椅子、冷蔵庫などの「モノ」と「営業権」を売る方法です。個人事業主の場合は必然的にこれになります。
買い手は、大家さんと新規で賃貸借契約を結び直す必要があります。

  • 相場:100万円〜300万円(減価償却後の価値しかつかないことが多い)
  • 大家の承諾:必須。しかも「家賃値上げ」や「契約拒否」のリスクが高い。

2. 株式譲渡(会社ごと売却)

飲食店を運営している「法人(会社)」の株を売る方法です。
賃借人(テナント)は法人のまま変わらないため、契約の巻き直しが不要なケースが多いです(※契約書による)。

  • 相場:純資産 + 営業利益の2〜3年分(のれん代)
  • 手取り:税金が約20%で済む(造作譲渡は法人税がかかる)。

なぜ「株式譲渡」の方が高く売れるのか?

結論から言えば、「株式譲渡」の方が圧倒的に有利です。理由は3つあります。

①「のれん代(営業利益)」が乗るから

造作譲渡はあくまで「中古品の売買」なので、安く買い叩かれます。
一方、株式譲渡は「収益を生む仕組み(会社)」の売買なので、黒字店舗であれば「年間利益×3年分」といった高値がつきます。

② 大家さんへの交渉がスムーズだから

造作譲渡の場合、買い手が大家さんと新規契約を結ぶ際、「敷金の積み増し」や「家賃の値上げ」を要求され、破談になることがよくあります。
株式譲渡なら、借主は法人のままで変わりません。代表者変更の通知だけで済むケースもあり、スムーズに引き継げます。

③ 従業員やレシピも引き継げるから

買い手が欲しいのは、内装よりも「今の味」と「回してくれるスタッフ」です。
会社ごと譲渡すれば、雇用契約もそのまま引き継がれるため、買い手にとってのリスクが低く、その分高く買ってくれます。

「原状回復」という地獄を回避せよ

飲食店売却の最大の敵は、「原状回復義務(スケルトン戻し)」です。
もし売却先が見つからずに退去することになれば、内装をすべて壊してコンクリートむき出しの状態に戻さなければなりません。

坪単価10万円〜20万円の工事費がかかるため、20坪の店なら退去するだけで300万円〜400万円のキャッシュが出ていきます。
つまり、たとえ売却額が「1円」であっても、原状回復費を免れるだけで、実質数百万円のプラスになるのです。

高く売るための準備:数字を綺麗にする

スモールM&Aで買い手が最も警戒するのは、「粉飾」と「ドンブリ勘定」です。

  • オーナーの個人的な飲食費を経費にしていないか?
  • 売上の除外(脱税)はないか?
  • アルバイトの社会保険は適正か?

これらがクリアになっていないと、DD(買収監査)で叩かれます。
売却を考え始めたら、まずは個人の財布と会社の財布を分け、PL(損益計算書)を綺麗に見せる準備を始めてください。

▼売却前の「株価算定」と「財務整理」を行う
自社の店舗がM&A市場でいくらつくのか、税金はいくら残るのか。飲食店M&Aに強い税理士に相談し、高く売るための準備を整えましょう。税理士紹介エージェント 無料相談

まとめ:個人事業主でも「法人成り」してから売る手がある

「うちは個人事業だから造作譲渡しかできない」と諦めるのは早いです。
利益が出ているなら、売却直前に「法人成り(法人化)」をして、会社として売却するというウルトラCもあります。

飲食店は「水物」です。人気があるうち、スタッフがいるうちに売るのが鉄則。
閉店の張り紙を出す前に、水面下で売却の相談を始めてください。

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